小梅物語タイトル画像


オレンジのソファの横には、意識して作ったわけではないのだがちょっとだけ隙間がある。

どうやら子猫たちは、その隙間を出たり入ったりするのが楽しいようで、いつの間にか入り込んでいて、急に飛び出してきたりするので夫婦もビックリである。

猫は狭いところが本当に好きなようだ。

そのソファの横の隙間を入って行くと、ちょうど部屋の隅にできたちょっとした空間がある。

なるほど、ここに収まるのが楽しいのか落ち着くのか、子猫たちが次々と入っていき、気がつくと全員がその空間に入ってしまっている事がよくある。

その時に夫婦がソファの上から子猫たちを覗くと、子猫たちの方が興味津々に下から見上げてくるのである。
四匹が好奇心に満ちた目をまん丸にしてソファを見上げる姿はたまらなくかわいい。

何だろうと見上げる子猫たちの中で、一番大きなとらちゃんがソファを登ってこようとすると、夫婦は大はしゃぎである。

「きた、きた〜、とらちゃんが登ってきた〜」

どうやら網戸、白いソファ、カーテンに続いてこのオレンジのソファもツメでボロボロになる運命のようである。
子猫がツメを立ててソファを登ってくるのを夫婦が楽しんでいるのだからやむを得ない。
そもそもこの段階で夫婦は猫のツメの威力を認識してなく、後日ボロボロになったソファに気づくのだろうが、おそらくこの夫婦は気にしないであろうことは想像がつく。

つづく