小梅物語タイトル画像
見出しタイトル この幸せを皆に

すっかり子猫たちもなついてくれて、というか一緒に部屋で過ごす事にまったく違和感がなく、ごく自然なこととなっていたので、夫婦はある時、それならばと意を決してそばで寝ている子猫をそお〜っと抱きかかえてみた。

小さくて、軽くて、柔らかく、何とも愛おしい。

「かわいい〜」

ついに、ついに子猫を抱きかかえる事ができるまでに夫婦は成長(?)したのである。
(初めて頭を撫でた時同様、今更何を大げさにと思われるかもしれないが、この夫婦にとってはやはり大変な出来事なのである)

子猫たちも嫌がる素振りはなく、何よりホッとしたのは、小町がいる時であっても、それを見る小町に怒る様子がなかった事であった。

この頃になると、何だか小町とは不思議な信頼関係が出来ているように夫婦は感じていた。

そのうちに夫婦がソファに座っていると、子猫たちのほうから膝の上に登ってきたりして…。
何てかわいい子猫たちなのだろう。時には膝に乗せるとそのまま寝てしまったりするのである。

これはヤバいのである。嬉しすぎる程のなつきようなのである。

肉球だって触っちゃうのである。

これではますます夫婦は夢中で、笑みがこぼれて仕方がない。

さて、こうなるとこのかわいさ、楽しさを夫婦で独占しておくのは、あまりにもったいない。
他の人にもこの幸せを是非味わってもらいたいと思うのである。

これまでは、夫婦も猫一家に対して遠慮気味であって、お客さんが来ても夫婦が十分な応対が出来そうになかったので、家に呼ぶことには躊躇していたのだが、ここまでなついてくれたならば、猫一家もきっといつも通りにいてくれて、遊びにきてくれるお客さんもきっと皆楽しい思いをしてくれるはずである。

そして夫婦は友人たちを家に呼ぶ事にしたのであった。

つづく