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見出しタイトル 小町はというと

猫一家と次々と訪れる友人たちで部屋の中は大賑わいとなっていた。

四匹の中では、まだまだヨタヨタしている「しっぽ」がやはり皆にはかわいがられやすいようだ。   行動派の「ハナクソ」はすばしっこいので遊んでいるのを見ているだけで楽しい。
 

やんちゃな「茶タロウ」は遊ぶ様子もさることながら、やはりおとぼけ顔が人気。   「とらちゃん」は皆と遊ぶより単独でいることが多いようで、なんだか貫禄が出てきた。
 

それで小町はというと、

このような状況でも、小町だけはさすがにいまだなついているとは言えない。野良としての誇りであろうか。

友人たちが遊びにきていても、これまで通り子猫たちと一緒に部屋に入って来て近くまでは来るのだが、子猫たちに接するのと同じように、うかつに小町に手を出すと、「シャーッ」かもしくはもの凄い早さで引っ掻かれてしまうのである。

ちなみに、友人がその被害にあってしまい、申し訳ない事をしたのだが、その友人は猫好きで猫を飼った事もあり、平然と、「やっぱり野良なんだね」と、よくある事と笑って済ましてくれた。

野良として生きてきた小町は、やはり完全には心を許してはくれないのだろうが、きっと小町と夫婦の間は良いバランスを保っていて、今の状態がベストの関係なのだろう。

それにしても、こういう時にあたふたしている夫婦はまだまだ猫初心者と言わざるを得ない。

部屋の中に子猫たちと一緒に、野良育ちの母猫もいる光景というのは、不思議な感じであるが、親子が一緒というのはいいものである。
小町と一緒だからこそ、なお一層この子猫たちは生き生きとかわいく見えるのである。

 

つづく