居間側のベランダを片付けて、そこはすっかり広い遊び場と化したわけだが、それに続く残り半分のベランダのスペースにも色々と物が置いてあったので、ついでにこちらも片付ける事にした。
ベランダ全体でこれだけの空間があれば、子猫達もかなり自由に動き回ることが出来そうだ。
と思ったのだが、これが自由に走り回りすぎるのである。
想像以上だったのである。
ほとんど大運動会である。
これは、更に元気一杯で、見るからに楽しそうで、見ていても楽しい。
全速力で追いかけっこをしたり、取っ組み合いでひっくり返ったりと、大笑いしながらその様子を見ている夫婦であった。
だが、この大運動会によって、新たにお隣さんに知られてしまうのではないかという心配も出てきてしまった。
ちなみに、この運動会の会場の奥は、お隣さんとアパートによくある壁一枚で隔ててあるだけのうえ、下には隙間があるので、下手をすると子猫達がお隣さんのベランダに侵入してしまう恐れがあるのである。
夫婦は壁の下の隙間にバリケード並みに物を置いてそれを防いだりと、何とも涙ぐましい努力をしていた。
(実はお隣さんは気づいていたかもしれない。何たって大騒ぎであるから)
それにしても、動きが活発である。もうよちよちの子猫ではない。
柵の上に登るくらいにジャンプ力もついている。
飛び跳ねてじゃれ合い、大運動会もする。
思うに、ベランダの柵の上から見る外の世界に、この子猫達が興味を示さないはずはなく、今やこのベランダだけの世界に満足しているはずもない。
夫婦はこの子猫達の次なる行動が、より一層気になって仕方がなくなってきた。
だが一方では、それと共に心の準備もし始めていた。
そしてある日、ついに夫婦は目にするのである。
つづく

